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履歴書の書き方

企業が求人募集をかけると、数多くの応募者から履歴書が送られることになり、その中から誰と会ってみたいか確認します。そのため、様々な履歴書に目を通すことになる採用担当者の目にとまる履歴書を書くことが必要になります。

 

履歴書を作成する前に

近年ではインターネットを使うことが主流となり、パソコンで履歴書を作成することもあるでしょうが、手書きで作成する時には黒のボールペン、または万年筆を使って丁寧に書くようにしましょう。

 

誤字や脱字の多いと意欲が低いと捉えられる可能性があります。文章から応募者の人物像を判断する採用担当者もいますので、一字一句丁寧を心掛けてください。もし書き間違いがあった時には、面倒でも新しく作り直すようにし、修正ペンやテープなどは使わないようにしてください。

 

文体などに間違いがないかもしっかり確認しておかなければ、いい加減な書類を作成する注意力散漫な人物と評価を下げる可能性があります。

 

また、以前応募した企業から返送されてきた履歴書を再度使うことはマナー違反ですし、他の企業に応募した履歴書を使い回す人を採用するとは考えにくいでしょう。

 

履歴書に記載する内容

履歴書の様式はA4版とB5版のどちらでも問題ありませんが、転職で使う履歴書はJIS規格の文書が一般的です。

 

それぞれの項目ごとに、記載する内容を確認しておきましょう。

 

写真

大きさは横2.4~3cm、縦3.6~4cmの3か月以内に撮影した証明写真を貼り付けます。貼る前に、もし剥がれた時のために裏に名前を記入しておくようにしてください。

 

服装は清潔さの感じられる印象の良さをアピールできるものを着用し、目をやや大きく開いて口角を上げ、明るく積極性のある表情で撮影しましょう。

 

学歴・職歴

学歴欄に記載するのは、原則、最終学歴の一つ前の学歴からですが、どの時点からでも特に問題はありません。古い順に入学と卒業した時期に沿って記載していきます。

 

職歴は、勤務した会社名などへの入社と退社について、時系列に沿って記載していきます。応募する企業の職種に関する職務経験については、強調して書くようにするとよいでしょう。

 

退職理由は「一身上の都合により退社」と記載することが多いですが、「夫の転勤のため」や「出産のため」という理由でもかまいません。最後に「以上」と記載して締めます。

 

なお、年次は西暦と元号のどちらを用いる場合でも履歴書内での表記を統一するようにしてください。また、学校名や会社名は省略せずに正式名称で記載するのがマナーです。

 

免許・資格

免許と資格の順番に正式名称で記入していきます。

 

取得した免許や資格が多くある場合は、応募する企業の業務に関係のある資格に絞り込むと良いでしょう。

 

現在習得中のものでも応募する企業の職務に関連するなら、取得予定時期と併せて書いておきましょう。

 

趣味・特技

趣味や特技で応募者の人柄を見ていることもありますし、面接での話題になることもありますので記載しておきましょう。

 

ただし、パチンコや競輪など、採用担当者が懸念を抱いてしまいがちな趣味は記載しないようにしてください。

 

志望動機

抽象的な理由や曖昧な表現ではなく、なぜ応募する企業なのかを明確に記載します。過去の経験に基づいて具体的な志望動機があることが望ましいでしょう。

 

応募する企業がどのようなことを求めているのかを踏まえて、これまでの職務経歴で活かせる部分を上手く伝える内容にしてください。

 

本人希望欄

職種や勤務条件、待遇部分での希望を記載する欄ですが、「貴社の規定に従います」または「貴社規定でお願いいたします」とすることが一般的です。

最も重要なのは自己PR欄

履歴書の自己PR欄は何を書けば良いのか最も迷う部分かもしれません。しかし、これまで仕事をする上で積み重ねた職務経験など、自分が強みだと感じる部分をアピールできる重要な欄です。

 

その経験で身についた技術や知識、能力を、応募する企業でどのように活かすことができるかを考えて記載していきましょう。

 

自分がいくら強みだと思っていたとしても、応募する企業の業務には何の関係もない部分なら、採用担当者には魅力的な人材だと捉えてくれない可能性があります。

 

そのため、これまで行ってきたことを活かしてこれから何ができるか、どのように貢献できるかを考え、応募する企業が求める人材に合致する能力であることをアピールするようにしましょう。

 

履歴書の自己PR欄と志望動機の欄は、採用担当者が最も注目する項目だと考えておいてください。

 

職務経験が少なくても自己PRは可能!

職務経験が少ないと、特に自己PRできることはないと思うかもしれません。しかし、職務以外の経験でも身についた能力やスキルはあるはずです。

 

例えば家事や育児経験があったり、ボランティアで読み聞かせなどを行っていたというなら保育の現場でもできることはあるはずです。親や祖父母の介護などの経験がある人や、高齢の方と多く話をする機会がある人なら、介護業界で働いたことはなくても日常生活での経験が大きなアピール材料となります。

 

自分では自己PRにならないだろうと思うことでも、応募する企業の職種に関係する部分があればそれが大きな評価になることもあるので、経験や身についている能力の中から繋がりを探してみるようにしましょう。

 

抽象的な文面は避ける

自己PR欄の内容が抽象的な内容になってしまい、結局何をアピールしたいのかわからない文章であることも少なくありません。

 

抽象的な内容になるのは、自分の強みを明確に把握できていないことが多いため、まずは自己分析をしっかり行うことから始めましょう。

 

応募する企業がどのような人材を求めているか、その経験や能力などを箇条書きにして、自分が身に付けたスキルと合致するものはないか確認していくと、何をアピールすれば良いか明確にすることができます。

 

また、文章が苦手という場合は、伝えたいポイントを最初に記載し、見出しなどを付けて箇条書きにする方法のほうが採用担当者に理解してもらいやすいかもしれません。

履歴書を送付する時には添え状を

また、履歴書を送付する時には「添え状」を同封することで採用担当者の印象が高くなる可能性があります。

 

添え状とは、簡単な挨拶文や書類の内容などを記した文書です。職務履歴書と同じA4サイズの用紙を使って作成します。

 

その内容は、時候の挨拶から始まって、書類を送付する旨、最後に結びの挨拶で締めます。転職を希望する理由や志望動機なども一言書き加えることで、積極的なアピールへと繋がるでしょう。

 

ただし、あまりにも行き過ぎたアピールは逆効果ですので、あくまでも簡潔にまとめて記載するようにしてください。

 

封筒は定形外で

履歴書を送る時に注意したいことはもう一点、三つ折りにして定形封筒で送るよりは、折らずに用紙をそのまま入れることができる定形外の封筒を用いるようにしましょう。

 

雨に濡れると字がにじんでしまうので、クリアファイルなどに挟んで入れておくと安心です。

 

折り目のないきれいな状態で採用担当者の手元に届けることができるだけでなく、読む側に配慮されていると好印象を抱いてもらえる可能性があります。

 

さらに、封筒は楷書で中央にバランス良く宛名を書くことが必要ですが、会社や部署宛なら必ず正式名称で記載し、最後に「御中」をつけます。

 

「応募書類在中」または「履歴書在中」と宛名の左側に朱書きしておくことも忘れないようにしてください。

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