近年の介護現場では、介護職員の人手不足や高齢者の重度化が進行しています。そのような課題を施設全体の課題としてしっかりと問題提起して、グループワークをすることが大切です。そこで今回は、介護の現場で課題解決に向けたグループワークについて、具体的なテーマもあわせてグループワークを行うメリットをご紹介します。
グループワークとは
グループワークとは、設定したテーマに沿って討論を行い、最終的に成果物として残すことを指します。介護の現場で言えば、日頃から課題となっていることを介護職員同士で話し合い、課題解決をするためにワークをすることです。
グループワークをするときに大切なこと
グループワークをするときに大切なことは、自分の意見を積極的に発言することです。自分の物に対する見方や感じ方を他の人に知ってもらいましょう。そうすることで、それぞれの意見や感情を確認し合うことができます。他のスタッフと自分のものの見方や感じ方が違っていても、その意見に共感できる部分を探してみましょう。また、そのような考え方や捉え方もあるのだと前向きな受け止め方ができると良いでしょう。
介護現場でのグループワークの必要性
介護職員として働くためには、現場で様々なことに注意を払わなければなりません。具体的には、施設に入所されている高齢者の方の言動はもちろん、一緒に働くスタッフとの連携も上手くとる必要があります。そこで、どのような対応が必要なのか、どのような行動を取ればスタッフそれぞれが力を発揮することができるのかといったことをグループワークで考えることが大切なのです。介護の仕事は高齢者の命を預かる仕事でもあるため、少しのミスが大きな事故に繋がってしまう可能性も考えられます。そのような事態を避けるために、グループワークでチーム全体を把握することが重要となります。
グループワークの進め方
グループワークを効率良く進める方法をご説明します。
①時間配分と役割を決める
②課題を明確にする
③意見が出しやすい雰囲気をつくる
④どんな意見でもまずは検討する
⑤軸がブレないことを意識して議論する
⑥結論を出す
このようなことを意識しながら、グループワークを進めてみましょう。
介護現場のグループワークのテーマ
グループワークを行うにあたって、テーマを設定する必要があります。そこで今回は、介護現場でのグループワークのテーマを3つご紹介します。
<入浴業務に時間がかかる>
介護の仕事で特に大変なのが、入浴業務です。1人1人に時間がかかってしまうことはもちろん、介護職員も複数人必要となります。転倒に注意するなど、気が抜けない場面ですよね。解決策としては、入浴の日だけパート職員を増員してもらうことが挙げられます。
<職場によっては時間外労働が多い>
時間外労働の多い介護現場では、疲労やストレスが蓄積されやすいです。そのため、大変だと感じる職員もいるでしょう。また、業務時間が長いと生活にメリハリをつけられなくなってしまい、心の余裕もなくなってしまいがちです。解決策としては、介護の仕事に就くメリットをもっと世の中に広めていくことでしょう。介護のイメージを変えていくことが大切です。
<周囲と信頼関係を構築するのが大変>
職場によっては、利用者さんやそのご家族との信頼関係の構築に苦労する場合があります。周囲と円滑なコミュニケーションが取れなければ、より良い介護サービスを提供できません。利用者の方が何を求めているのか、どのようなサービスが適切なのかを掴むことが大切になります。解決策としては、観察力を身につけることでしょう。相手の変化にすぐ気付き、細かな気配りをすることで信頼関係を構築することができます。
介護現場のグループワークで気付くこと
介護の現場でグループワークを行うことで、自分の勉強不足を痛感できたり、この先どのようにケアを進めればよいのかを確認できたりします。介護のプロとしての自覚が生まれ、最善の対応方法を考えることにも繋がります。このようにグループワークを行うことにより、介護職員として成長できるのです。グループワークでの気付きを大切にしましょう。
まとめ
今回は、介護の現場で課題解決に向けたグループワークについて、具体的なテーマもあわせてグループワークを行うメリットについてご説明しました。グループワークをするときには、自分の意見を積極的に発言することが大切だということがわかりました。また、介護の現場でグループワークを行うことによって、高齢者の命を守ることにも繋がるということが理解できましたね。このように、グループワークを行うメリットはたくさんありました。課題を少しずつ解決するためにも、グループワークをこまめに行うことをおすすめします。ぜひ一度、テーマを決めてみなさんでグループワークを行ってみてはいかがでしょうか。仲間の意見を聞くことで新しい気づきがあるかも知れません。