以前は介護職員として働いていたけれど、しばらく介護現場で仕事をしておらず、ブランクがある方も少なくないことでしょう。
しかし介護職は、ブランクがあっても職場復帰しやすい仕事です。
そこで、ブランクがある方の介護現場の需要や、再度働くために事前に行っておきたい対策などについて説明していきます。
ブランクがあっても介護の仕事は復帰しやすい
現在、介護業界では慢性的な人手不足が続いており、AIを導入し現場を回そうという動きも活発化しています。
そのためかつては介護現場で働いていたものの、しばらくブランクがあるという方でも、介護職として再度働いてほしいと考える介護事業者は少なくありません。
介護業界の人手不足を解消する手段として、ブランクのある方の介護現場復帰は有効といえます。
ブランクがある場合に事前にやっておきたいこと
長年のブランクから、再度、介護職に復帰しようと考えている方の中には、そのせいで現場での感覚を忘れているというケースもあるでしょう。
実際に現場に戻れば取り戻せる感覚もあるとしても、やはり不安を感じる方は少なくありません。
そのため、復帰する前には次のことを実践するようにしましょう。
・前に働いていたときの記録など見返す
介護職として働いていたときのメモやノートがあるときには、その記録を見返してみるようにしましょう。開いて眺めることにより、働いていた頃の感覚がだんだんと蘇るはずなので、どのようなときにどのような行動を取るべきなのかその感覚を取り戻す努力から始めてみましょう。
・介護に関する法令など確認する
どのような法律でも変更されることはめずらしくありませんが、介護に関する法令は変更頻度が高めです。そのため当時介護現場で働いていたときの法令と、今の法令は異なる可能性があります。
事前に本やインターネットなどで法令など確認し、介護業界に関するニュースや情報などもチェックしておくようにしましょう。
予備知識を備えておけば、復職したときの助けになることもあるため、できるだけ多くの情報を収集しておくことをおすすめします。
・現場で働くことを想定した体力作りをする
介護現場での仕事は重労働が多く、体力を必要とする仕事ばかりです。ブランク期間中に体力が低下しており、体力が衰えてしまったと感じるときには、今から体力作りに励み、現場で通用するような体力を身につけておきましょう。
まずはストレッチなど軽い運動から始めてもよいでしょうし、ウォーキングなどで基礎体力を作ることなど準備を始めると安心です。
介護の知識や技術に不安を抱えるときの対策
介護現場で必要とされる知識や技術は変わってきているため、数年前までは現場で常識とされていたことが、今はそうではないケースもあると考えられます。
ブランクのある期間が長いときには、自分が身につけた知識や技術が今の介護現場で通用するのか、仕事に支障をきたさないか不安に感じている方もいるはずです。
そこで、まずは今の介護現場の現状を知り、最新の知識など得ておくようにしましょう。
もしも技術に不安があるときには、正社員として復帰するのではなく、アルバイトやパートなどで少しずつ現場に慣れていくことからはじめると安心です。
人間関係に不安がある場合の対策
そして介護現場でのブランクが長い方がもっとも不安に感じるのは、人間関係についてでしょう。
利用者との関係に不安を感じる方は少なくないため、仕事を始める前に高齢の方と話す機会を作るなど、慣れておくことも方法の1つです。
ブランクがあるときの採用のポイント
ブランクがある方が再び介護現場で働くことを希望するとき、履歴書の志望動機にはどのようなことを記載すればよいか迷うものです。
しかし、一旦は介護現場を離れることになったものの、やはり介護職という職業の重要性を認識したことや、再び介護職に従事して社会貢献したい気持ちなどを記載しましょう。
異業種に転職し、やはり介護職に復帰したいという場合も同じです。ブランクの期間や一旦介護職を辞めてしまった理由などは正直に伝え、採用側の不安要素を取り除ける状態であることを説明できるようにしておきます。
今の自分のスキルや能力などを活かし、精一杯働きたいことなど記載するようにしてください。
ブランクがある元介護職の不安は、
- 技術面
- 家庭との両立
- 体力面
- 人間関係
などいろいろです。
しかし介護事業所の中には、ブランクのある方でも歓迎している求人も少なくなく、既存の職員によるサポートや育成制度など充実させていることも少なくありません。
そのため、ブランクだと感じる期間があったとしても、少しずつ現場での感覚を取り戻しながら活躍できる人材として働けるようにしていきましょう。
介護事業所側も、復職したスタッフの事情などを理解し、働きやすい条件や環境など整備する努力が必要です。