コラム

介護現場の仕事とは?必要となる業務の内容

これから介護現場で働きたいと考える方にとって、実際にどのような業務を担当するのか、自分にもできる仕事なのか不安を抱える方もいることでしょう。

 

業務によっては難易度の高いものや、希望していた内容と違っていたというケースもあるはずなので、介護現場の業務内容について説明します。

 

介護現場で必要となる業務の内容

介護現場の仕事は、高齢者の日々の生活を支えることであり多岐に渡ります。

 

介護を必要とする高齢者の人生を支える仕事ともいえますが、現場で業務として行うことはとても多く、主に15種類あります。

 

すべての業務を同じスタッフが担当するわけではありませんが、15種類それぞれの業務内容について把握しておきましょう。

 

入浴介助

高齢者の生活の質(QOL)を向上させ、尊厳維持につながるケアとして入浴を介助します。身体の清潔を保持するだけでなく、血行促進や新陳代謝向上、感染症予防やリラックス効果なども目的としています。

 

入浴介助には、個浴・一般浴・機械浴・リフト浴・ストレッチャー浴など身体状況に応じて対応できる方法がありますが、入浴できない場合にはシャワー浴・清拭の他、手や足のみの部分浴などを行います。

 

排泄介助

排泄介助とは、トイレに誘導したりおむつを交換したりといった行為です。

 

利用者により排泄のタイミングや回数など異なるため、状況により介助の方法や手順は違ってきます。

 

排泄介助も快適を維持し清潔を保持すること、トイレへの移動で寝たきりを防ぐといったことを目的とし、皮膚疾患を早期に発見するためにも必要です。

 

食事介助

たとえば介護施設などで暮らしている高齢者にとっては、食事が毎日の楽しみの1つとなっていることもあります。

 

その食事を介助することもスタッフの重要な業務であり、利用者の嚥下状態によって普通食だけでなく、一口大食・きざみ食・ミキサー食など形態を変更して提供することも必要です。

 

着脱・更衣介助

介護業務の中でも比較的頻度の高い業務といえますが、起床・就寝の他、入浴後や衣類を汚してしまったときにも着脱介助・更衣介助が必要となります。

 

口腔ケア

虫歯や歯周病、口臭を予防することや血行を促進する効果もある口腔ケアでは、食事の後に口腔内に残る残渣物を除去し清潔を保つために必要な業務です。

 

義歯の利用者には、口腔ケアにスポンジを使ったり義歯を手入れしたりといったことも行います。

 

体位変換

寝たきりの方やうまく寝返りができない方の場合、長い時間に渡り同一体位でいれば一か所に圧が集中するため、血流が悪くなり褥瘡ができてしまいます。

 

褥瘡は感染症を起こす原因にもなり、心臓や肺などの機能も低下させるため、同じ姿勢が続かないように体位を変える体位変換が必要です。

 

移動・移乗介助

介護の基本ともいえる移動・移乗介助は、自立した生活を送るためだけでなく、活動範囲を拡大させるためにも必要です。

 

声かけ・見守り

利用者が日々、快適に安定して過ごすことができているか、何か困っていることはないか知る上でも声かけや見守りは大切です。

 

周囲の音を聞き取りにくくなっている方やコミュニケーションの機会が少なくなっている方にとっても、不安を取り除くために積極的に声かけを行うようにしましょう。

 

生活援助

自分だけでは家事を行うことができない方のために、必要な家事を行うのが生活援助です。

 

利用者と一緒に家事をしたり買い物をしたり、他にも薬を受け取ったりといったことも業務として行うことになります。

 

主に訪問介護で行う業務ですが、グループホームでも日々の掃除や洗濯、調理などを利用者とスタッフが協力して行っています。

 

 

機能訓練

理学療法士や作業療法士などの専門家が自立支援を目指すケアとして行うリハビリが機能訓練です。

 

トイレ・着替え・入浴などをリハビリとして適切な介助や見守りを行い、残存機能を活かしながら自立した生活を維持できるように訓練を行います。

 

レクリエーション

介護施設などで行うレクリエーションは、人や社会との交流や活動で利用者の日常生活動作や生活の質を向上させ、認知症予防や生きがいつくりにつなげるために行います。

 

利用者同士がコミュニケーションを円滑にとれるように、集団で行うゲームやクイズ、音楽鑑賞やダンスなど楽しさを感じることができる内容が増えつつあるようです。

 

介護記録

介護事業所では日々、利用者に提供した介護サービスを記録として残し、保管することが必要とされています。

 

利用者の情報や介護の程度、日々の状態など正確に記すことが必要であり、質の高いサービス提供やケアマネジメントへの活用、スタッフの資質向上や情報共有といったことも目的として含まれます。

 

ケアプランの作成

利用者に介護保険サービスを提供するときにはケアプラン(介護計画書)が必要ですが、ケアマネジャーがその作成を担当します。

 

アセスメントにより、利用者本人や家族の状況とニーズを把握し、心身状態に合った適切なケアを提供できるように計画を立てていきます。

 

相談・援助

介護職は、介護に対する知識や技術だけでなく、接遇マナーやコミュニケーションスキルも必要です。

 

スムーズにサービスを提供できるように、利用者・その家族・スタッフが良好な関係を築くことが欠かせません。

 

それぞれの専門職と連携

利用者を支えるのは介護スタッフだけではなく、医師・看護師・理学療法士・ケアマネジャーなど直接利用者に介助する以外の専門職とも連携が必要なため、それぞれの専門職と連携できる体制を築くことも必要です。

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