介護業界に就職するときには、自己PRや志望動機を履歴書に記載することになります。しかし何を基準にして書けば、採用担当者に自分の気持ちを伝えることができるのか迷ってしまう場合もあるでしょう。
介護業界では、働く意欲や志を重視する傾向にあるため、あいまいな言葉の羅列や空白が多くある記載方法では自分の気持ちを伝えることはできません。
そこで、履歴書を書くときの志望動機のポイントについて確認しておきましょう。
志望動機を書く前に押さえておきたいポイント
介護業界にはいろいろな経歴を持つ人が働いているわけなので、採用担当者もどのような人物が応募したのかを確認しようと必死です。
そのため、なぜ介護の仕事をしたいのか、応募する施設や事業者のどこに魅力を感じたのか、自分の強みなどを相手に伝わるように整理して記載するようにしてください。
なお、介護業界で働いた経験がある人とそうでない人では、志望動機の記載方法は異なります。
採用担当者から求められる資質なども大きく変わってくるはずなので、それぞれの記載ポイントについて確認しておきましょう。
未経験者は人が好きであるかどうかが重要
まだ介護業界で働いた経験のない人が介護業界で働きたいと思う理由は何でしょう。高齢化が進むことで業界の将来性を高く感じるという人もいれば、現在の職種とは全く異なった環境で働くことを希望するという人もいるかもしれません。
しかし、このような介護業界で働きたい理由は、採用担当者からみて欲しい人材と感じさせる志望動機とはいえない可能性があります。確かに志望動機として正当な理由かもしれませんが、介護業界に転職した理由としては採用する側に響きにくいでしょう。
そこで、介護業界の特徴を踏まえた上での志望動機を考えてみる様にしてください。介護業界は人と接することが多く、利用者やその他従業員とコミュニケーションを持つ機会が多い業界です。人が好きであることをアピール材料として、人と関わることが得意であること、人に関わる仕事にやりがいが感じられた経験があることなどを前面に出すようにしてみましょう。
経験者は経験を交えた内容で
介護業界で働いたことがある、または現在働いているという人は、その経験を交えた具体的な内容を記載していくようにしましょう。
実際の経験や事例などを交えながら、仕事などで得たことなどを記載し、今後自分がどうしたいのか、その施設や事業所で働くことで何を得たいのかを意識して書くようにしてください。
具体的な経験が志望動機に交わると、中身の濃い本気度が伝わりやすい内容になるはずです。
自己PRに記載する内容は？
履歴書の志望動機は、採用担当者に入社して欲しい人材や一緒に働きたい人材だと感じてもらえることが必要になります。
自己PRとして、「明瞭」「世話好き」と記載するのだけでは相手に伝わりません。そのPRできる性格が、介護の現場でどのように役立つのかを想像して書くようにしましょう。
履歴書に記載するときや面接の場面で、自分を謙遜したり遠慮していては採用担当者に強みやアピールしたいことを伝えることはできません。自分の強みだと思える部分は、自信を持ってはっきりと伝えるようにしましょう。
なお、自己PR欄に記載するとよい内容として、これまでの自分の経験と経験を通して得たこと、その経験やスキルをどのように活かしていくかなどが挙げられます。他にも、介護についての思いや仕事のスタンスも伝えるようにしてください。
志望動機に記載する内容
志望動機に記載することは、どうしてその施設や事業者を選んだのか、何に魅力を感じたのかを伝えることができる内容です。
採用する側の求める人材と自分の志望動機がピッタリ合えば、採用への道が開けることになりますので、アンマッチがないようにどのような施設や事業者なのかを調べておくことも大切です。
新しい職場で自分が実現させたいこと、何を得て成長していきたいのかなど思いを交えながら伝えるようにしてください。
なお、単に前の職場に不満があるので転職を希望しているだけという場合でも、働いていた職場の悪口や実情までペラペラと話してしまわないようにしましょう。
前職を辞めた理由を聞かれたら？
また、すでに介護業界で働いたことがある人の場合、未経験者に求められることとは明らかに違ったことを求められるようになります。実際、介護業界は人材不足の状態なので、介護経験者で優れた人材であればすぐに採用してできる限り長く働いて欲しいと思っているはずです。
そのため、雇ったもののすぐに辞めてしまいそうな人や、あまりにも転職歴が多い人は採用されにくくなる可能性があります。
ただし、前職を辞めた理由が、たとえば事業所が倒産してしまったなど、どうすることもできない理由であるのなら問題ないでしょう。
自分にピッタリの職場と感じたら・・・
転職を希望する理由の中でも、前職では経験することができない仕事がしたいという人や、前職では働いていても得ることができないスキルや資格を取得したいという人など、キャリアアップを目的とした理由は採用担当者に伝わりやすく、望ましい理由として考えられます。
同じ業界同士で転職を考える人は、もし面接などで採用担当者に前職について聞かれたときに、退職理由や転職希望理由をしっかり将来を見据えた内容を含めて応えられるようにしておくようにしてください。
職場の雰囲気や人間関係、同じ介護業界でも施設や事業所によって様々ですので、自分が働きやすい職場だと感じたのなら迷わず応募してみましょう。