コラム

介護が必要となった方が利用できる介護サービスの種類

日本は高齢化により高齢者人口が今後も増え続けることが予想されています。そのため、介護を必要とする高齢者を社会全体が支えることができるように、介護サービスの普及もさらに進んでいる状況です。

 

もし家族が介護を必要とした時、介護サービスが利用できることは安心ですが、中にはサービスなどを利用せず介護を行おうとする方もいます。

 

しかし介護を家族だけで行おうとすると、心身への負担も大きくなりますし、仕事や育児など介護以外のことが思うようにできなくなってしまうことも考えられます。

 

そこで、状況に応じた介護サービスがありますので、その種類や特徴を把握しておき利用することを検討しましょう。

 

介護サービスとは?

介護サービスは、要介護1~5に認定された方が介護給付を受けて利用できるサービスと、要支援1~2に認定された方が予防給付を受けて利用できるサービスがあります。

 

大きく分けると

  • 介護サービスを利用する際のケアプランの作成
  • 家事援助などのサービス
  • 日帰りで利用できるサービス
  • 施設に入所または宿泊して利用するサービス
  • 訪問や通所、宿泊を組み合わせ利用するサービス
  • 福祉用具を利用する上でのサービス

などがあります。

 

要介護や要支援という介護認定は、介護を必要とする方が市町村の窓口に申請を行い、自宅に訪問して調査が実施され、いずれかに該当すると判定されることが必要です。

 

利用できる介護サービスは大きく3種類

介護サービスを利用しても介護保険が適用されるので、自己負担するのは収入に応じて1割から3割にまで抑えることが可能です。

 

要介護認定を受けた方が利用できる介護サービスには大きく3つの種類があり、居宅サービス、施設サービス、地域密着型サービスに分けることができます。

 

要支援認定を受けた方の場合、施設で利用することが可能になるサービスは限定されますが、居宅サービスは共通していることが特徴です。

 

 

居宅サービス

居宅サービスで代表的なのが訪問介護です。訪問介護ではホームヘルパー(訪問介護員)などが自宅を訪問し、食事や入浴、排泄などの身体介護や、掃除や買い物、洗濯や調理といった生活援助を行ったり、通勤する際の乗車や移送、降車の介助が利用できる場合もあります。

 

他にも訪問入浴や訪問介護、訪問リハビリなど自宅に訪問してもらう介護サービスがありますし、通ったり宿泊して介護を受けるという方法もあります。

 

訪問入浴介護

入浴専用車両が居宅を訪問し介護スタッフと看護師で入浴の介助を行います。

 

訪問看護

看護師などが居宅を訪問し、病気やケガをしている利用者が自宅で療養生活を送ることができるように、療養上の世話や診療の補助を行います。

 

訪問リハビリテーション

理学療法士、作業療法士、言語聴覚士などが利用者の自宅を訪問して、心身機能が維持・回復できるよう、自立に向けたリハビリテーションを行います。

 

施設に通ったり宿泊して介護を利用するサービス

自宅に訪問してもらう介護サービス以外にも、施設に通ってサービスを利用するデイサービスや通所リハビリ、また、一時的に宿泊して介護サービスを利用するショートステイなどもあります。

 

普段は家族が自宅で介護をしているけれど、仕事や私用で介護できない場合や、気分をリフレッシュさせたいという時に利用できる介護サービスです。

 

施設で生活しながら介護を受けるサービス

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保健施設(老健)、特定施設入居者生活介護(有料老人ホーム、軽費老人ホームなど)、介護医療院などの施設に入所し、介護サービスを利用する方法です。

 

介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)

施設で生活しながら在宅復帰することを目指し、入浴や食事といった日常生活上の支援から、機能訓練、療養上の世話などの介護を利用できます。

 

介護老人保健施設(老健)

自立した日常生活を送ることができるよう、施設で生活しながらリハビリテーションや医療、介護などのサービスを受けることが可能です。

 

特定施設入居者生活介護

指定を受けた有料老人ホームや軽費老人ホームなどで、食事や入浴といった日常生活上の支援から、機能訓練などのサービスを利用できます。

 

介護医療院

長期間療養が必要とされる方が可能な限り自立した日常生活を送ることができるように、施設で生活しながら療養上の管理や看護、介護、機能訓練、必要な医療を受け、日常生活に必要なサービスなどを利用できます。

 

地域密着型サービス

グループホームなどがその代表で、認知症の高齢者を対象としたグループホームなどを利用し、日常生活圏を離れることなく自立した生活を営むことを目的とします。

 

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)

認知症の利用者を対象にした施設で、家庭的な環境と地域との交流などの生活環境のこと、日々の食事や入浴といった日常生活上の支援、機能訓練などのサービスを利用することができます。5~9人で1つのグループとなり、共同で食事を作ったり作業をするといったことも特徴です。

 

利用者に適した介護サービスを選ぶことが大切

他にも福祉用具の貸与や購入などの際にも介護サービスとして介護保険が適用されます。

 

それぞれのメリットや特徴などを把握した上で、要介護レベルなどに合ったサービスを利用し、利用者とその家族の介護負担が軽減できるような形を取ることが望ましいといえるでしょう。

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